KEIWATCHブログ 趣味の高級時計のお話

趣味の高級時計を中心に徒然に書いていきます。所持ブランドはROLEX、OMEGA、VACHERON CONSTANTINなど。時計のちょっと有益な情報も書こうと思います。

時計のステータス、最高品質の証「ジュネーブシール」について

こんにちはKEIWATCHです。

 

今回は、時計の品質についての話になります。

時計の品質を保証する証として、様々な認証や規格があります。

 

この中で最も特別な認証が「ジュネーブシール」と言われています。

その「ジュネーブシール」についてのご紹介です。

 

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ジュネーブシール

こちらが「ジュネーブシール」のロゴ

 

その「ジュネーブシール」についてどんな認証制度なのか、またどのような基準で取得が可能なのか見ていこうと思います。

 

まずは、ジュネーブシールとはどういったものか? 

 

ジュネーヴシールの時計の品質証明としての使用は1886年11月6日ジュネーヴ市議会がジュネーヴで製造された機械式ムーブメントの製造技術を保護するために「ジュネーブ天文台の時計作動検査に関する法律」を可決したことに始まりました。

 

基準は12条からとなっており、認定を受けたムーブメントの受け(ブリッジ)にジュネーヴ市かつジュネーヴ州の紋章が刻印される。スイスの国家機関に準じるスイス公認クロノメーター検定協会(COSC)が認定する「クロノメーター」と共に機械式ムーブメントの一つの基準、あるいは付加価値として認知されている。

クロノメーター」の検査試験は15日間に対して、「ジュネーブシール」は25日間とクロノメーター基準よりも厳しい条件で試験をパスしないといけません。

ちなみにクロノメーター認証を受けているブランドは主にロレックス、オメガ、ブライトリングなどの品質がかなり高いブランド達です。

それよりも基準が高いというのはより品質が高いことがうかがえます。

 

 通常このような品質基準に関しては精度についての基準が設けられていることは当然ですが、ジュネーブシールの場合は審美性も重要視しているため、ムーブメントに対して12条の基準が設けられています。

そのジュネーブシールを取得するための12条の基準とはどのようなものでしょうか。

こちらのコラムに詳細が記載されています。

www.10k.co.jp

 上記の記事の記載されているように下記の基準となっています。

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ジュネーブシールを取得する12条の基準

ジュネーブシール規準 No.1(A)

キャリバーのすべての構成部品は、追加機能の部品を含め、ジュネーブ時計任意検査局の規準に準拠していなければならない。

 

ジュネーブシール規準 No.1(B)

スチール部品の縁はポリッシュ仕上げ、側面は長さ方向にヘアライン仕上げとし、見える面は滑らかに仕上げられていなければならない。ネジ頭部 上面はポリッシュ仕上げ、またはサーキュラーグレイン仕上げとする(円周・溝は面取りを行う)。

 

ジュネーブシール規準 No.2

すべてのムーブメントの輪列、脱進機には、穴内周をポリッシュ仕上げしたルビー穴石を使用しなければならない。受け側の穴石は半アーチ型と し、くり形面はポリッシュ仕上げとする。二番車の地板側には穴石の使用は要求されない。

 

ジュネーブシール規準 No.3

髭ぜんまいは、頭付で円頚部を持つ髭持ちを備えた滑り板により固定されていなければならない。可動髭持ち受けの使用は許される。

 

ジュネーブシール規準 No.4

レギュレーターにおいて、調整式あるいは切れ目入り緩急針の使用は、保持装置がある場合にのみ許される。ただし超薄型キャリバーについては、 保持装置はなくてもよい。

 

ジュネーブシール規準 No.5

回転半径可変テン輪による調速機構の使用は、規準 No.1(A)と(B)が満たされているなら許される。

 

ジュネーブシール規準 No.6

時回り輪列の歯車は上下面とも面取りを行い、くり形面はポリッシュ仕上げとする。厚さ0.15mm以下のものについては、片面(受け側)のみ 面取りを行うことが許される。

 

ジュネーブシール規準 No.7

カナ真とカナ歯車の各面はポリッシュ仕上げとする。

 

ジュネーブシール規準 No.8

脱進機のおいて、ガンギ車は軽量でなければならず、厚さはキャリバーが大型のもので0.16mm、18mm未満のキャリバーのもので0.13mmを超えてはならない。

 

ジュネーブシール規準 No.9

脱進機のおいて、アンクルの振れを制限する一対の土手は、造り付けのものでなければならず、ピンや鋲の使用は許されない。

 

ジュネーブシール規準 No.10

ムーブメントは耐震機構を備えていてもよい。

 

ジュネーブシール規準 No.11

巻き上げ機構の角穴車、丸穴車は、登録を受けたモデルに準拠して仕上げなければならない。

 

ジュネーブシール規準 No.12

ワイヤースプリングの使用は許されない。

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このように、ムーブメントにも厳格な基準がもたらされているため、ジュネーブシールを取得したムーブメントは非常に美しい仕上げとなっています。

 

こういった様々な試験をクリアしたムーブメントにのみジュネーヴ州の紋章が刻印されることとなります。

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出展:http://www.thehourglass.co.jp/blog/46/

 

このような最高品質のムーブメントを製作している時計ブランドはかなり限られてきます。そのブランド達はどのメーカーも超高級メーカーで一流のブランド達ばかりです。

認証機のメーカーは下記のメーカー達です。

 

・パテックフィリップ

www.patek.com

以前は製造された機械式時計すべてのムーブメントにジュネーブシール認証がされていました。120年以上も続けていた認証ですが、現在ではより厳格な独自認証に切り替えています。世界のどのブランドの中でも珍しくすべての機械式ムーブメントにジュネーブシール認証を取っていたブランドで、さすが世界最高峰のブランドだということがわかります。

 

ヴァシュロン・コンスタンタン

www.vacheron-constantin.com

ヴァシュロン・コンスタンタンはこのジュネーブシール認証に今最も力を入れているブランドかと思われます。ほとんどの機械式ムーブメントにはジュネーブシール認証を取得しており、積極的に取得を進めていることがうかがえます。もちろんこれは技術力があるヴァシュロン・コンスタンタンだからこそ出来ることだと思います。

また、逆にジュネーブシールの認証にはとても多くの時間が必要なため戦略的に取得しない機械式ムーブメントもあり、濃淡をつけたムーブメントの製作をしています。

 

 

・ショパール

www.chopard.jp

ウォッチ&ジュエリーブランドのショパールですが、実は一部の時計についてジュネーブシールを取得しています。L.U.Cというコレクションがマニュファクチュールで製造されており、そのムーブメントがジュネーブシールを取得しています。

ショパールのアイデンティティとして、最高品質を求める精神を持っており、自ずと最高品質の認証を取得するに至ったのだと思われます。

 

 

・ロジェデュブイ

www.rogerdubuis.com

個人的にはとても意外でしたが、ロジェデュブイもジュネーブシール認証の取得に積極的なメーカーです。ほとんどの機械式ムーブメントにジュネーブシール認証を取得しており、技術力も折り紙付きのブランドとなっています。

ロジェデュブイのように派手なブランドでもジュネーブシールが取れるというのは、ジュネーブシールにもある種多様性が認められているのかもしれません。

また、ムーブメントに関しては、とても伝統的な技法が使われており、ケースのデザインによって革新性を出しているからなのかもしれません。

 

 

・最後に

いかがだったでしょうか。この「ジュネーブシール」認証を受けている時計メーカーはとても少なく、技術力に定評のあるブランドばかりだったかと思います。

これはやはり取得の難易度がものすごく高いことがわかったかと思います。

ジュネーブシール認証を受けたムーブメントは一見の価値はあると思いますので、是非こんかい紹介したブランドの取得機種を見てみてください。その美しさに目を奪われることと思います。

 

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KEIWATCH