GPHG受賞の時計達【2020年度】 Grand Prix d'Horlogerie de Geneve
時計界のアカデミー賞、カンヌ映画祭とも形容されているGPHG。
授賞式は2020年11月12日(木)に発表されまして、その受賞時計達を紹介します。
GPHGのサイトはこちらから
■GPHGとは?
そもそもGPHGに馴染みのない方もいらっしゃると思いますので、簡単にご紹介。
GPHGはGrand Prix d'Horlogerie de Geneveの略。日本ではジュネーブウォッチメイキンググランプリと称されます。
2001年から開催されて、今年で20回目になる、毎年11月に開催されるイベントとなっています。今では受賞時計は名誉ある賞として賞賛されるようになっています。
そんな受賞作品の一部を紹介します。
■“AIGUILLE D’OR” GRAND PRIX
Piaget Altiplano Ultimate Concept
GPHGで最高栄誉の賞、金の針賞を受賞したのは、Piagetのコンセプトモデル。
わずか厚さ2mmの機械式時計。風防のサファイヤグラスは0.12mmとかなりの極薄仕様となっています。
この薄さにするために、逆に部品を多くして、一つ一つの部品にかかる力を少なくすることですべてのパーツを小型しているようです。
コンセプトウォッチのため発売はしていないですが、販売はされるのでしょうか。
耐久性がかなり不安な一本ですが、付けてみたらこの薄さと機構に見入ってしまうんでしょうね。
■CALENDAR AND ASTRONOMY WATCH PRIZE
VACHERON CONSTANTIN
OVERSEAS PERPETUAL CALENDAR ULTRA-THIN SKELETON
ヴァシュロン・コンスタンタン オーヴァーシーズのパーペチュアルカレンダー スケルトンですね。
パーペチュアルカレンダーという複雑機構を搭載していながら、厚さ8.1mmとかなり薄く作られています。しかもスケルトンとなっており、ダイヤルからもケースバックからもムーブメントが見られ、とてもくすぐられる作りとなっています。
当然ですが、価格は時価となっていて、価格面もそうですし、本数も限られているでしょうから入手はかなり難しいものとなっているのではないでしょうか。
キャリバーもものすごく美しい造りとなっています。是非見てみてください。
■CHRONOGRAPH WATCH PRIZEH.
H.Moser & Cie Streamliner Flyback Chronograph Automatic
かなり珍しいクロノグラフとなっており、通常積算計があるのが普通ですが、中央の針がクロノグラフとなっていてクロノグラフがメインとなった時計です。
フライバック機能も搭載しています。
この時計はケースバックも素晴らしく、H.モーザーの技術力がよくわかる一本になっています。
動画はこちらから
https://www.h-moser.com/wp-content/uploads/2020/11/H.Moser-Streamliner-Chrono-Bleu.mp4
Webサイトはこちらです
https://www.h-moser.com/ja/製品/streamliner-flyback-chronograph-2-2/
■CHALLENGE WATCH PRIZE
Tudor Black Bay Fifty-Eight
チューダーのブラックベイフィフティーエイトのネイビーモデルが選ばれていました。
TUDORのネイビーブルーの時計は1970年代にフランス軍が採用したダイバーズの色味です。
このマッドなネイビーブルーがクラシック感を演出していてきれいな時計になっていますよね。
GPHG受賞の時計の中ではかなりお求めやすい価格にもなっていますし、入手性もしやすい時計になっています。
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■INNOVATION PRIZE
Parmigiani FleurierHijri Perpetual Calendar
1996年設立の若いブランドのパルミジャーニ・フルリエがイノベーション部門で受賞しました。日本ではあまりなじみのないブランドですが、もともとは修復アトリエからスタートしたブランドです。マニュファクチュールブランドで複雑機構を得意としています。
またこのパーペチュアルカレンダーはイスラム歴のカレンダーで、イスラム歴でパーペチュアルカレンダーとなっているものはこのパルミジャーニの時計が世界初となっています。カレンダーの文字もアラビア文字が使われており、かなり珍しい時計となっていますね。
受賞時計達は、複雑機構の時計が多く、かなりお値段の張るものばかりですが、一方tuderやbritlingなどの定番モデルもあったり幅広く選定されている感じですね。
今回紹介したものは一部ですのでそれ以外の受賞時計もありますので、是非公式サイトでチェックしてみてください。過去の受賞作品もアーカイブがありますので、その年の様々な作品や授賞式の様子が見れて、かなり見ごたえがあります。
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